審神者になった日。12
その後、台所の流しにカップを置くと、
と刀剣男士たちは別れは仕事部屋へと向かった。
「あー、もう日が傾いてきましたね。」
は陸奥守吉行に持たせていた本や札を抱えながら、
長い廊下を歩き、隣を歩くこんのすけに話しかける。
「そうですね、暗くなる前に終わらせましょう!」
こんのすけは、がんばってください、あるじさま!と言いながら歩く。
そのまま歩き仕事部屋に着くとは中にある本の多さに再度、げんなりとする。
(こんなにいっぱい何の本なんだろう・・・)
と、思いながら障子を開けたまま立っていると、
「あるじさま、どうされたのですか?」
と、こんのすけに問われてしまった。
「あ、いえ・・・何でもないです。」
はそう言いながら部屋の中へと入る。
そして部屋のほぼ中央にある低い和風の机の上に、持っていた本や札を置く。
机は入口の方を向いていて、座ると出入り口の障子の方を向くように置かれていた。
はふかふかの座布団の上に座る。
目の前には机。
その上の右側に置かれた本。
そして座っている右側や背後などに置かれた本。
本に囲まれていた。
ちらっと畳の上に積まれている本の表紙を見ると、
『はじめての日本刀』と書かれていた。
(日本刀の・・・本?)
とが思っていると・・・
「あるじさま、鍛刀の書など大切な本や札などは、机の上に置いてあります。
畳の上に置いてある本などは全て資料ですので、後ほど必要になったらお読みください。」
「あ、はい・・・・」
こんのすけにそう言われはほっと安堵した。
(そうか・・・畳の上にたくさんある本は全部日本刀とかの資料なんだ・・・。
よかったー、それなら今から読むってわけじゃないんだね・・・・・)
説明を受けるのは机の上にある本だけかな?と、
が机の上を見ると、そこには鍛刀の書などと同じような、
背を紐で閉じた昔風の本が何冊か積まれていた。
しかしどれも薄い。
一番上の本には『刀帳』と書かれていた。
(刀帳・・・・)
が表紙に細長い白い紙が貼られ、そこに達筆な字で書かれた文字を見ていると、
こんのすけが話し始めた。
「あるじさま、では残りの説明をさせていただきます。」
こんのすけは机を挟んで、座ったの真ん前に座っていた。
「あ、はい!」
は背筋を伸ばしてこんのすけに答える。
「そちらに積まれてあります本を上から説明いたします。
まずは刀帳です。中を開いてみてください。」
こんのすけにそう言われは刀帳と書かれている本を取る。
それは少し厚みがあった。
一ページ目は鍛刀の書などと同じく真っ白な紙に筆で刀帳と書かれ、
二ページ目から内容になるようだった。
ページをめくると目に飛び込んできたのは、今剣の写真だった。
その本は、左隅に『刀剣男士一覧』と書かれ、
一ページに縦横二列ずつ番号と大きめの『空』と書かれた欄があった。
3番、5番、7番、9番と書かれた左ページ。
そして右ページの左上に、11番の番号と共に、今剣の写真があった。
「これは・・・・なんの本ですか?」
とが問うと、こんのすけは答える。
「そちらは刀帳といいまして、刀剣男士の簡単な説明本になります。
空欄の部分はまだあるじさまが手に入れていない刀剣男士の欄です。」
こんのすけはが開いているページを覗き込む。
「手に入れますと、今剣のように写真が表示されます。
あるじさま、今剣の写真を指でタッチしてみてください。」
「・・・・・・・」
こんのすけにそう言われ、今剣の写真を指で押す。
「わ!」
すると、手入の書のように、内容がパッと瞬時に変わった。
右側のページが、今剣の説明ページになる。
(すごいな・・・・)
何度見ても紙に書かれていることが変わるのには驚く。
「写真を押すとこのように表示が変わります。
番号と紋、名前、種類、刀派、初期値に写真が表示されます。
他のページにも、今いる刀剣男士の欄は同じようになります。」
元のページに戻るには右上のバツマークを押してください。
と言われがバツマークを押すと、今剣の説明は消え、元の内容に戻った。
ペラペラとページをめくっていくと、次は五虎退の写真が目に止まる。
同じように指でタッチすると、書かれていることがパッと変わり、
五虎退の簡単な説明が書かれていた。
説明を消してまたペラペラとめくっていくと、
今度は陸奥守吉行と山姥切国広の写真を発見する。
それもタッチし説明を見て、消して、見て、消してをし、
は最後のページまでめくっていった。
「以上が刀帳の説明になります。」
こんのすけはそう言い、ほほえみながらふわふわと尻尾を揺らしている。
「刀剣男士さん、たくさんいるんですね。」
は本を閉じながら、ふうっと息をつく。
「そうですね。現在、41口います。」
「41ふり・・・・41人ですか・・・・・」
「はい。」
こんのすけの言葉には広い家と、玄関と、マグカップの数に、
ようやく納得がいった。
(そうか・・・41人もいるんだ・・・・)
そりゃこんだけの家や玄関の広さや部屋数になるな・・・・と、
は驚いてしばし真顔になる。
「では、次の書に参りましょう。」
こんのすけの言葉でハッとしは刀帳を机の左端、
先ほど使っていた鍛刀の書などを置いた上に置くと、
刀帳の下にあった『戦績の書』と表紙に書かれている本を取る。
開くと、この本も他の本同様、一ページ目には『戦績の書』と書かれていた。
ページをめくると、そこには紫の色で統一されたデザインに、
細かい文字がたくさん書かれていた。
左のページには、『審神者:』と書かれてあり、
は自分の名前が書かれていて、一瞬、ビクッとする。
「この書は戦績の書になります。
あるじさまが刀をいくつ持っているか、種別に細かく書かれてあったり、
馬の数や刀装の数、出陣して勝った数や負けた数、
遠征の失敗や成功の数などが書かれています。」
「はぁ・・・」
は、さにわってこういう字で書くんだ・・・と、思いながら、中身を読んでいく。
「あの・・・・」
はふと気になったことがあり、こんのすけに声をかける。
「刀って、『くち』って数えるんですか?」
は本の刀剣収集欄を指差して言う。
そこには数字の後に『口』と書かれていた。
さっきは『ふり』と言っていたような気がするが・・・とが思いながら聞くと、
「その字は『ふり・くち・こう』などたくさんの読み方があります。
ですが、わかりやすいですし、私たちはそれを『ふり』と読んでいます。」
「あ、やっぱり『ふり』なんですね。」
はほっとして言う。
「あとで資料の本を読んでいただけると載っているかと思われますが、
刀にはたくさんの呼び方があります。あるじさまの好きな呼び方で読んでください。」
こんのすけはそう言うと、にこっと笑う。
(そうなんだ・・・・本たくさんあるなぁ・・・て、うんざりしてたけど・・・・
ちゃんと私が何も知らないから、困らないように用意してくれたんだな・・・・)
ありがたい・・・とは思う。
「戦績の書はそれで終わりです。これから出陣したり鍛刀したりすると、
書かれていることが変わっていったりしますので、時折、目を通してください。」
「はい、わかりました。」
こんのすけにそう言われ、確かにもうページがないので、
は戦績の書を閉じる。
「次は『任務の書』です。」
こんのすけにそう言われは戦績の書を刀帳の上に重ねると、
戦績の書の下にあった『任務の書』を取る。
「こちらはあるじさまにやっていただく任務が書かれています。」
めくってみてください。と言われは『任務の書』をめくる。
『任務の書』と書かれている一ページ目をめくると、
二ページ目からは、一番上に『任務』と書かれており、
その下にずらりと横長に各任務が書かれていた。
横長の各欄には、左側に赤や青の鍛刀、刀装、出陣、結成などの
文字と絵が書かれた絵があり、任務の内容と、報酬が書かれていた。
報酬の文字の後には、木炭50 玉鋼0 冷却材50 砥石50 など、
資源の数字が書かれている。資源の数は任務によって違っていた。
そして一番上と二つ目の任務の欄の右端には、
達成の文字が書かれた赤い四角の絵があった。
その下からの任務にはその四角い絵はない。
「各任務をこなすと、このように達成の文字が表示されます。
あるじさま、達成をタッチしてみてください。」
「・・・・・・・」
そう言われが達成の四角い絵を押すと、
「わ!」
また、紙に書かれている内容が変わり、
任務完了の文字とともに、資源の数が表示された。
「これであるじさまは任務を完了したことになります。
任務を完了しますと、資源がもらえますので、がんばってください。」
こんのすけはそう言う。
「・・・・・・」
が右上のバツマークを押すと、紙に書かれている内容は、
先ほどの任務一覧に戻り、達成の赤い絵は、
青色の済という絵に変わっていた。
「・・・・こうやって、任務こなしていくんですね。」
はつぶやくようにそう言う。
「はい!先ほど鍛刀と刀装をしましたので、
『初めての「鍛刀」』『初めての「刀装」』の任務が完了しました。
刀装の方も、達成を押して任務完了してください。」
こんのすけにそう言われは先ほどと同じように達成を押し、
バツマークを押し、絵を済にした。
「この任務の書を見ながら事を進めますと、わかりやすいかと思います。」
「そうですね、すごくわかりやすいです。
審神者って何するんだろうと思ってたんですが、ほっとしました。」
はこんのすけにそう言われ、にこっと柔らかく微笑んでそう言った。
本当にほっとしたのだ。これならなんとかなりそうだ。と。
「では次の書にまいりましょう。」
こんのすけも微笑みながら、次へと進める。
「次は『結成の書』です。」
そう言われは任務の書を閉じ左へ置くと、右に重ねてある『結成の書』を取った。
その下にはあと二冊本がある。
あと二冊で終わりか・・・とは少しほっとする。
開いてくださいと言われ、開くと、一ページ目は他のと同様で、
はもう一ページめくる。
するとそこには、左ページの一番上に、『部隊編成 部隊一』と書かれていた。
その下に横長の一から六までの欄があった。
一の欄には、『打』と書かれたマークのような絵の横に、
陸奥守吉行の写真があり、陸奥守吉行という名前と、
打刀、Lv1、桜の花びらのような絵が二つ、
そして先ほどHPと経験値と説明されたゲージがある。
欄の残りの右半分には、陸奥守吉行のおそらくステータスだろう、
生存、打撃、統率などの数値と、兵、馬、守の欄と
赤色の入替、青色の装備の絵がある。
右側は『部隊編成 部隊二』と書かれているが、
同じ構図ではあるようだが、全て灰色だった。
まだページがあったので、パラッとがめくると、
次のページには部隊三と部隊四があった。
しかしそれも灰色で埋め尽くされていた。
「ここで出陣する部隊を編成します。
今は、陸奥守吉行一人ですが、二の欄の入替という文字を押してください。」
「はい。」
はそう言われ、また内容が変わるんだろうな。と思いながら入替の絵を押す。
すると思った通り、パッと書かれている内容が変わり、『刀剣男士選択』という内容になった。
そこには、先ほどの陸奥守吉行の欄と同じように、横長の欄に絵や文字が並んでいる。
今剣、五虎退、陸奥守吉行、山姥切国広の写真やステータスなどが書かれている。
陸奥守吉行の欄の左には、部隊一という絵があり、右端の決定の絵が黒くなっていた。
「陸奥守吉行は既に一番に入っているので入れられませんので、
決定の部分が黒くなっています。
他の刀剣男士は選べますので、二番目に入れる刀剣男士を選んで決定を押してください。」
「・・・・・・・・・」
はそう言われ、どうしよう・・・と、考える。
「・・・・戦闘では一番の部隊長以外は、あまり順番は関係ありませんので、気楽に選んでください。」
「あ、はい、すみません・・・・」
しばらくがじっと悩んでいたため、こんのすけはそう言ってアドバイスをくれる。
(うーん・・・じゃあ、打刀の国広さんにするかな・・・・)
種類で並べよう。とは思い、山姥切国広の決定を押す。
するとまたもやパッと書かれていることが変わり、先ほどの部隊編成の内容になった。
しかし、二番目の欄に、山姥切国広が入っている。
「こうして部隊を組んでいきます。せっかくですから他の二人も部隊にいれましょう。」
「はい。」
こんのすけにそう言われ、三番目に今剣を、四番目に五虎退を入れた。
「・・・・あと二つ空いてますけど、空いててもいいんですか?」
は空欄の五番目と六番目が気になり、こんのすけに聞いた。
「はい、部隊は一番目の部隊長がいれば出陣できますので平気です。」
「そうですか・・・でもあと二人欲しいですね・・・・」
こんのすけの言葉に、六人揃えて出陣させたいな・・・と、つぶやく。
「出陣すると、刀を拾うことが多々ありますので、
資源も使いますし無理に鍛刀しなくてもよいかと思われます。」
が眉間にしわを寄せているのを見て、こんのすけは苦笑しながら言う。
「え!拾えるんですか!?」
こんのすけの言葉にはバッと顔を上げ、こんのすけを見る。
「はい、刀種問わず拾えます。」
絶対とは言えませんが・・・・と、付け加えながらこんのすけは言った。
「そうなんですか・・・・なら無理に鍛刀しなくてもいいですね、よかった!」
は微笑みながらこんのすけに言う。
「あとは装備ですね。装備の文字を押してください。」
こんのすけにそう言われは装備の四角い絵を押した。
するとまたもや書かれていることが変わる。
右詰めに、ページの三分の二ほどの大きさで、装備変更と一番上に書かれた絵が出てきた。
そこには、右側に大きく陸奥守吉行の写真。
左側には名前とレベル、桜の花びらが二つ、その下に『兵』という文字があり、
その下に右に『+』の文字が書かれた絵のある欄が二つあった。
更にその下には『装備可能刀装』という文字の下に、投石、軽歩、重歩など、
よくわからない内容が書かれている。
そしてその下には馬という文字の下に、馬のマークと灰色の空欄。そしてその横に『+』の絵。
馬の横には同じ形式で『守』という欄があった。
その下には兵力、生存、打撃などのステータスが並んでいる。
「ここで刀剣男士に装備をつけます。
装備は先ほど行いました刀装と、今はいませんが馬と、お守りのことです。
刀装は戦闘で刀剣男士を守ったりしてくれます。
兵の欄の『+』を押してください。」
「・・・・・・・」
こんのすけにそう言われ、『+』の四角い絵を指でタッチすると、
ページの残り三分の一に『装備選択』という絵や文字が出てきた。
そこには先ほど陸奥守吉行が作成した刀装、『軽歩兵・並』の絵と文字があった。
玉に写っていた小さい兵士の絵の横に軽歩兵・並と書かれており、
その下に兵力、打撃、統率などのステータスが書かれている。
「今はこの一つしかないので、とりあえず、これを装備してみましょう。絵をタッチしてください。」
「はい・・・・」
そう言われ軽歩兵・並の絵をタッチすると、少し色が変わり、赤い『変更』と言う四角い絵と文字が右上に小さく出た。
「変更を押してください。」
「はい。」
更にそう言われ、『変更』の絵を押すと・・・・
左、三分の一にあった『装備選択』の文字と絵が消え、
右の陸奥守吉行の兵の欄に、先ほど選んだ刀装の小人の絵と、
『軽歩兵・並』という文字が表示されていた。
『+』の画像は赤いバツマークになっている。
「これで刀装の装備が完了しました。赤いバツマークを押すと刀装を外せますので。」
「はい、わかりました。」
「陸奥守吉行は刀装を二つつけることができますので、
また後で刀装を作って装備してください。
他の刀剣男士も装備することができますので、
刀装を必要な分、作るとよいかと思われます。」
結構たくさんですね。と、こんのすけはほほえみながら言う。
「そうですね・・・刀装・・・たくさん必要なんですね・・・資源残しとけばよかったですね・・・」
ははは・・・とは失敗したな。と、笑う。
「馬とお守りも、同じように装備します。
馬はまだいませんが、装備することによって、ステータスが上がったりします。
お守りは装備すると、破壊を防ぐことができます。」
「・・・・破壊って・・・いうのは・・・・」
こんのすけの言葉の中に、何だか物騒な言葉を見つけは問う。
「破壊というのは・・・・」
こんのすけは少しうつむきながら話し出す・・・・。
「敵からの攻撃を受け、深手を追いますと・・・・人同様、
刀が破壊され・・・・・刀剣男士は死んでしまいます・・・・」
「・・・・・・・」
こんのすけの言葉には言葉に詰まり、少し目を見開く。
「あ・・・・刀剣男士さん・・・・死んじゃうん・・・ですか・・・・?」
は一拍置いて、途切れ途切れに静かにそう言う。
「はい・・・・」
こんのすけも静かにぽつりと答える・・・。
「あ・・・そうなん・・・ですか・・・。」
はHPだの経験値だの、ゲームみたいですね。と、言っていたことを思い出す。
これはゲームのようだけれど、ゲームではない。
れっきとした生死をかけた戦いなのだ。
本丸に来る前の、召喚された薄暗い部屋での事を思い出す・・・・。
陸奥守吉行や、鍛刀した刀を顕現してわいわいと楽しくやっていたので忘れていたが、
これは歴史修正主義者との戦い・・・・。
自分は歴史修正主義者を倒すために呼ばれ、今ここにいるのだ・・・・・。
そして戦うのは刀剣男士のみんな・・・・
あんな小さな今剣や、五虎退も戦うのだ・・・・。
「・・・・・・・」
胸がぎゅっとした・・・・体全体に、ビリビリとした重いものが走る・・・。
戦いが・・・どんなものかはわからない。
でも、手入部屋があり、血が出ていたら手当てをしてくださいと言われた・・・。
切って・・・・切られて・・・傷ついて・・・・・
血が出て・・・痛くて・・・・肉が見え・・・・血があふれ・・・・・
最悪の場合には・・・・・死ぬ・・・・・・・。
それが戦い・・・・。
(・・・・出陣なんか・・・させたくないな・・・・・)
は正直そう思った。
傷ついて血を流して欲しくなんてない・・・・。
死んでほしくなんてない・・・・。
でも・・・・戦わせるのが自分の仕事・・・・。
そして、戦いが終わらないと、自分は元の時代、場所には戻れない・・・・。
「・・・・・・・・・・・」
戻れないから引き受けてしまったが・・・・審神者という仕事の大変さ・・・・
責任・・・辛さをは今、ようやっと痛感していた・・・・。
「お、お守りがあれば!破壊は防ぐことができますし!
装備などをしっかりしていれば、傷つくことも少ないですので!
あるじさま!安心してください!」
正座した膝の上で、ぎゅっと制服のスカートを握り、
うつむいて黙り込んでしまったに、こんのすけは慌てて言う。
「・・・・・・・・」
はバッと顔を上げた。
「そうですよね!装備とかちゃんとして!部隊ちゃんと考えて!
無理しないように戦ってもらえば!大丈夫ですよね!」
は少し大きめ声でそう言う。
「はい!」
こんのすけは大きく頷いた。
戦わせるのは自分だが・・・・
うまくすれば守ることも出来る・・・・。
できるだけ・・・なるべくみんなが傷つかないように・・・・
誰も死なせないように・・・・。
(がんばろう!)
はそう思った。
続。
2015/10/28....