歳。
「ー、髪ー。」
「あー、はいはい。ちょっと待ってください!」
それはいつも通り、練習が終わり、が鷹村の髪をタオルで拭いている時だった・・・。
「あ!一歩君!」
「何?さん。」
鷹村との脇を通り過ぎようとした一歩に、は声をかけた。
「あのさぁ、今日の数学のノート貸してくれない?あたし途中で寝ちゃって・・。」
あはは。とは笑う。
「あ、うん。良いよ。」
一歩は笑顔で快く承諾する。
「ありがとうー。」
そして喜ぶを見て・・・・。
「数学かー・・・・。」
「高校かー・・・懐かしいよなぁ・・・・。」
と、達の横のベンチでジュースを飲んでいた青木と木村がつぶやいた。
「・・・・・・・・・・・・。」
そしてそこでに疑問が生まれた。
「そういえば・・・・・・お二人は今いくつなんですか?」
ジムに入ってもうだいぶ経ち、ジムの人達とも仲良くなってきたが、
そういえば歳を知らない・・・・・・。
別に歳なんてどうでも良いのだが、なんとなく・・・気になっては聞いた。
「あ?俺達18ー。な。」
「おう。」
二人はに返す。
するとの反応は・・・・。
「え!あ!そう・・・そうなんですか!」
何故か異様に驚いていた・・・・・。
「・・・・何?俺達そんなに歳相応に見えない?」
「何か傷つくな・・・・。」
と、二人はうなだれる。
「あ!いや・・・えっと・・結構若いんだなぁ・・・って・・・・二十歳位かと・・・・。」
少し気まずくなりながらわしゃわしゃと鷹村の髪を拭く。
「・・・・・俺達って老けてるかなぁ・・・・・・・。」
「・・・何か傷付くな・・・・・・。」
「ああああ!!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!でも!18も20も大して変わらないですよ!!」
は、ね?ね?と取り繕う。
そして・・・・。
「・・・ん?じゃあ鷹村さんっていくつですか?」
の注意は今度は鷹村に向かった。
「あ〜?」
三人の話を黙って聞いていた鷹村は自分の歳を聞かれ・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
少し黙り込み・・・。
「・・・・・ああ、20か。」
と、つぶやいた。
『自分の歳忘れるなよ・・・・・。』
と、そこに居た誰しもが心の中で突っ込んだのは言うまでも無い。
「ってえ!?20なんですか!!??」
は思わず叫ぶように言う。
「ああ・・・。」
鷹村は、なんだよ。と言う感じに返事をする。
「へ〜・・・20か〜・・・そうか〜・・・でもそうだよな〜・・・。」
鷹村の歳を聞いて、は何故かにやけそうな自分の顔を必死で抑えた。
「だから何なんだよ。歳なんか別に関係ねぇだろ。」
鷹村は頭をわしゃわしゃされながら言う。
「うーん・・・いや、鷹村さん年齢不詳な所あるから今まで実感無かったけど、
歳言われるとあたしよりも全然年上のお兄さんなんだな〜って・・・。」
は何故か少し嬉しそうに微笑んだ。
「・・・・・・・・・。」
その言葉に鷹村は黙り込む・・・。
「でも・・・やっぱり鷹村さんあたしにセクハラすると犯罪ですよねー・・・。」
と、は言った。
その言葉にブフッ!と青木と木村が思わずふき出す。
「・・・・・・・お疲れ様です・・・。」
と、そこへ帰宅するべく宮田が通りかかった。
「・・・・・・・・・。」
そんな宮田を見ては・・・
「・・・宮田君があたしにセクハラしても同い年だから許される・・・てか分かるけど・・・。」
と、何かを言い出した。
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
宮田は立ち止まり振り返る。
「あ、ごめんごめん。例え話よ。宮田君があたしにセクハラなんて
するわけないけどちょっと宮田君使わせてもらっただけ、気にしないで。」
はあはは。と笑う。
勝手に変なことに人を使うな。
と、宮田はそう思う。
「で、話戻して、20さんの鷹村さんが17のあたしにセクハラしたら犯罪ですよねー。
3歳差だから・・・あたしが中2の時、鷹村さん高2か!あー、でもその歳なら大丈夫かな・・・。」
は一人で盛り上がる。
「なんか・・・・20歳と17歳だと、ロリコン・・・?みたいな、ね。」
はあはは。と笑った。
「グッ!」
「ブフッ!!」
そして青木と木村はまたしてもふき出す。
「・・・・・・・・・。」
そして帰ろうとした宮田も少し笑っていた。
「いやーね、奥様ロリコンですってよ・・。」
「ロリコンロリコン・・・・・。」
と、青木と木村の二人は口元に手を添えて鷹村を見ながらぼそぼそとつぶやく。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
そんな二人の態度に鷹村は眉間に皺を寄せる。
「だから鷹村さん、あんまりセクハラしないで下さいねー。」
と、笑顔で言ったの言葉が合図だった。
「うるっせーな!ヤれれば女なんか何歳でも良いんだよ!!!」
「うわぁ!!!!!」
鷹村は背後にいたをぐいっと抱き寄せた。
「昔なんて関係ねぇんだよ!大体ロリコンロリコンって
立派なもんつけてんじゃねぇか!この体触ってどこがロリコンなんだよ!!!」
鷹村はそう叫びながらとの服の襟からズボッと中に手を入れた。
「ぎゃああああ!!!!!な!何するんですか鷹村さん!!ぎゃーー!!!」
は真っ赤になりながら必死で手を押さえ、それ以上先に入れないようにした。
「何って乳揉むんだよ!!!!人をロリコン呼ばわりしやがって!!!!」
が、鷹村の力には敵わずどんどん胸へと手が進んで行く・・・。
「ぎゃーー!!!!誰か助けてーーー!!!!!」
「鷹村さん!!!ちょ、ちょっと!!!」
「鷹村さん!!!やめましょうよ!!本当に犯罪者になりますよ!!!」
「うるせー!どうせ俺はロリコンで犯罪者なんだろ!!!」
「あ!み、宮田君ーー!!!助けてーーーー!!!!」
「ったく・・・鷹村さん!!!」
こうして・・・今日も賑やかに鴨川ジムは終わるのであった・・・・・。
「さーん、数学のノート〜・・・・。」
ガチャッと部屋に入ってきた一歩が見た光景は
鷹村を必死に押さえる木村と青木。
そして少し離れた所に立つ宮田と
その背後に半泣きで宮田の服に掴まっているの姿だった・・・。
「ど・・・どうしたんですか・・・・・・?」
終。
年齢に関しては初期の頃で、確か何かを参考にして書いたのですが、
年齢間違えてたらすみません。
イポは年齢を把握するのが難しい。
2024/12/23...