素敵な関係。













それは千堂の家で雑誌を見ている時だった。


は千堂の布団の上に寝っ転がり、雑誌を見ていた。
千堂は、ぼーっとテレビを見ている。


「・・・・・・・ぐあ!」


すると突然、千堂がの背中にダイブしてきた。


「な、何、千堂さん・・・・。」


は焦る。


「なんやろなー・・・・。」


千堂は、は?というような台詞をはいた。

「何か・・・・な。」

と言いながら千堂はの背中に抱きついて、うぬー。と唸った。


「・・・・・・・・・・。」


毎日元気な千堂だけれども、実はたまにセンチな気分になる時がある事を、
は付き合い始めてから知った。

千堂がそんな姿を見せられるのはだけだった・・・。
ジムの人や友達にはそんな姿は見せられないし、祖母にも見せられない・・・。

実は千堂は孤独なのかもしれない・・・・。

はいつの日からか、そう思った事がある。

だから千堂が甘えてくるときは素直に甘えさせていた。


「・・・・・・・・。」


ぽんぽん。とは千堂の柔らかいねこっ毛の髪をなでる。

すると千堂は横を向いたの懐に入るともぞもぞと
まるで母親の胎内にいるような格好をした。



どんなに強くても、誰でも弱い部分はある。

それをさらけ出せる人がいる事は、とても幸せで、とても嬉しい事だったりする。

千堂はやっとそんな人が現れて、とても幸せなのかもしれない。

それは千堂のみが知る。




「どこ触ってんの!」

ガゴッ!

「痛っ!」


調子に乗ると怒られるが。













終。


2005/11/18....