先生。04













しかし、いつまでも宮田にどきまぎなどしていられない。
真面目に勉強しなくては・・・と、


普通に真面目に三人は勉強をしだした・・・。










「で・・こうなるわけだ・・わかったか?幕之内・・・。」


「う・・うーん・・・・。」


「・・・・・・・・・。」



「あ、宮田君、ねぇちょっと・・・。」


「・・・何だ?」





と、勉強は宮田が忙しく着々と進んだ。








「ここってさ・・・・。」




そしてが指したノートのある一行を
と宮田が覗き込んだ時だった・・・・。




















「よーーーーーー!!真面目に励んでるか!?可哀想な学生どもよ!!!」




















バッターン!とドアが開き・・・・・・・。




「よっす!差し入れ持って来たぜ!」

「うわっ!まじで勉強してるよー・・。」



鷹村、木村、青木・・・のいつもの三人がやってきた。









『え・・・・・・・。』







と、今までの雰囲気とは全く合わない三人の登場に三人は焦る。




「皆さん・・・お揃いで・・・どうしたんですか・・・?」



は焦りながら言う。




「・・・・・・・・・はぁ・・。」


そして宮田は机に肘をつき、密かにため息をついた。






「いやー、勉強頑張ってるだろうから飲みもんとか差し入れ持ってきたぜー。」


と、木村。


そして、買ってきたものを机から少し離れた床に置き、
あれとこれと・・とお店を広げ始めた・・・・・。



「お、こんなん買ったのかよ。うまそうじゃん。」

「あ、それ俺が食うんだからな。」

「さー、飲むぞーー!!!」







「・・・・・・・・・・・・・・。」



三人の雰囲気と、差し入れと言って持ってきた大量の飲み物・・・
アルコール類を見れば一目瞭然・・・・・。










鷹村達は明らかに酒盛りをしに来た・・・・・・。














「ちょ・・・ちょっと!ここで宴会しないで下さいよ!!」









そして、そんな三人を見てが怒る・・・・・。




「「「・・・・・・・・・・。」」」




三人はを見る・・・。






「私達勉強してるんですよ!?今まで静かに真面目にはかどってたのに!!!」






『・・・・・・・・・。』



そんなの言葉に・・・・。







「・・・・悪ぃな・・やっぱ・・・・邪魔だよな・・・。」





と、青木。




「そうだよな・・勉強してんだもんな・・。
俺達・・・学生じゃないし・・・勉強も教えられないしで・・。
なんか仲間外れにされてる気持ちでさ・・。
それで寂しくて来ちゃったんだけどよ・・・。」




と、へへ・・と木村・・・・。





「じゃー帰るかー。」


「そうだなー。」


「邪魔しちゃ悪いもんなー・・。」





と、三人は、はは・・へへ・・とうつむき、少し寂しそうに
広げた物を片付け始めた・・・・・・。







「・・・・・・・・・。」








そんな、様子を見せられては・・・・。













「し、静かに・・・・飲んでるならいいです・・・よ・・・。」














と、言うざるをえまい・・・・・・・。








「・・・・・・本当か・・・?」



その言葉に鷹村がを見た。



「え・・・・ええ・・・。」








が言った途端。







「おーし!飲め!青木!!いっきだ!!!」



「青木行きまーす!!!」







宴会が始まった・・・・。







(・・・・・・ちょっと待てこら・・。)






は顔を引き攣らせながらも・・・いつものことだ。しょうがない。と
ため息をつくと、椅子へと戻ったのだった・・・・。




























「今度は木村だー!三本目行け!!」


「きむは〜行きまぁ〜す!」



「おっしゃあ!次は俺様だ!!」


「鷹村はん・・・もう10本目ですろ・・・。」



その後、宴会はがやがや続き・・・。






「で、ここがこーなって・・・。」

「ああ、そうか・・うん・・・。」



うるさいながらも三人は・・・若干二名は額に青筋を立てながらも、勉強は進んだ・・・・。












「はー。解けた〜・・・。」




そしては分からない問題の大半を終わらせ、


「あ・・宮田君・・あたしちょっと休憩していいかな。」


と、休憩しようとした。


「ああ・・。」


その間に幕之内を見るから・・・。
と言う言葉を含みながら宮田は返事をする。


「じゃあ、あたし少し休憩〜。」


は宮田の言葉を聞くと、もうべろんべろんな三人の元へと向かった。








「飲み物、何か飲んでいいですかー?」



は差し入れと言ってきたのだから一本くらい
飲んでも良いだろう・・・。と思い、陽気・・というか酔っ払っているな三人に聞いた。


「おう良いぞー!飲め飲め!」


と、鷹村は手を振る。



「はーい、頂きまーす・・・・。」



と言ってはまだ飲まれてない袋の中を漁った。







(・・・・・・・・・見事に酒ばっか・・・。)





そして顔をしかめながら心の中でそうつぶやいたのである。



(あ〜・・・まぁ、5パーだしいいか・・・・。)


はそう思い、チューハイに手をつけた。







ぷしゅ・・ごくごくごく・・・。






「ん?」


しかし、三人の側で立ちながらチューハイを飲んでいたを見た鷹村が・・・。




「お!が飲んでるぞ!!!飲め飲めー!」



「え!ちょ!!ふご!!!!」



そう言ってを引っ張り引き寄せ、
小脇にの頭を挟み、自分が飲んでいた
アルコール度の高い酒をの口に押し付けた。

そして上を向かされたは飲むしかなくて・・・・・・。







ごっくごっくごっくごっく・・・・・・。








一気飲み・・・・・・である。




「おっし!良い飲みっぷりだ!!」


そして缶が空になると鷹村は手を放した。





「かっはっ!!!げっほ!ごほごほ!!!!うぇ・・・!!!」




そしてはビタン!と後ろに座り込み、げほげほ咳き込んでいた・・・。




「な・・げっほ!鷹村・・・さん・・・。」



は涙目で咳き込む。
少しパニック状態だが、意識はある。
ただ、喉が痛く、気持ち悪い・・・・。
何すんですか!!!とは言いたいが・・・。



「う・・・き・・・もっ・・・・!」



一気した事からの嘔吐感に口を押さえ、涙をぼろぼろこぼしながら顔をふせていた・・。






(こいつらのところにいちゃだめだ!!)





が思った時。










「おい!?!大丈夫か!!」









は誰かに抱えられた。


はその人の顔を見て、寄りかかり、身をゆだねた・・・。






「あんたら何してんだ!!!!」






そう、宮田である。


宮田はがげほげほと咳き込む声での尋常じゃない状態に気づき、走り寄って来た。








「何って一気飲みー!いぇーー!!!」







わーわー!と三人は盛り上がっていた・・・。





「一気って・・・まさか・・・に・・・。」



宮田はを見る。







「み・・や・・たく・・・ん・・・きも・・・・。」






はぐったりと、涙ぼろぼろで宮田にすがりよっていた。









こいつら・・・・。








と、宮田は三人を睨み付けるが・・・・。


三人は盛り上がっていての事など気にしちゃいない。







「待ってろ・・今横にしてやるから・・・・おい、幕之内ちょっと手かせ。」



「う、うん!」



宮田は一歩に声をかけると、一歩にあれこれ指示し、
三人から少し離れた床にタオルを敷き、
そこにを寝かせ、上からも大きめのタオルをかけた・・・。











「う〜・・・。」



は唸る・・・。



「・・・・・大丈夫か?」




「う、う・・・ん・・・・・。」


宮田の言葉にはタオルに顔を押し付けながら朦朧と答える。



「少し休んでろ・・・・。」





「・・・・・・う・・・・・ん・・・。」






はそう返事すると、近くにあった宮田の手をぎゅっと握った・・・。








「・・・・・・・・・・・・・・。」







そして宮田はそんなの行動に戸惑いながら
馬鹿騒ぎしている三人を見た・・・・。







「・・・・・・・・・・。」







宮田はこの時本気でこの三人をぶん殴りたいと思った・・・。
鷹村には敵わないにしろ、全力だしてもぶん殴りたいと・・・。

悪ふざけにも程がある・・・・。


おそらく、酒を飲みなれてない女に一気飲みさせるなんて・・・・・。



しかもに・・・・・・に・・・・・・。









宮田はふつふつとわく怒りを何とかに手を握られていることで抑えながら、



床に座り、片膝を立て、そこに頬をのせながら・・・






をじっと見つめ、看病をするのだった・・。







続。


2003/10/09....