先生。02
「ああ・・宮田君がいてくれて良かった・・・・。」
それは宮田から勉強を教えてもらえる許可が得られた後の
のつぶやきだった・・・・。
もうすぐ期末の迫った。しかしは数学が壊滅的だ。
なのでそんなこんなで宮田に数学を教えてもらえることになったのだが・・・・。
「あ、でもどこで教えてもらおう・・・・。」
練習を再開しようとしていた宮田にはつぶやいた。
「いつにしようか・・・もう期末まで時間ないし・・・・。」
「・・・・・・・・。」
「あ!でも練習の時間さいてもらわないから安心してね!」
一人で考えてながらつぶやいていたは
無表情で黙っていた宮田にあああ!と焦って言葉を付け足す。
「うーん・・家来て貰うのもあれだし、宮田君家なんか論外だし・・
あ、そんな迷惑かけられないって意味でね。
そいでもって、休みの日わざわざ時間さいてもらうのもあれだし・・・・・・・あ!」
は何か閃いたらしい。
「・・・・・・・・・・。」
べらべらしゃべるに宮田はただ黙っていた。
「練習の終わった後、ジムのビデオ見る部屋とかで教えてもらえない!?
そうすれば一番都合良いでしょ!?あ・・・夜帰るの遅くなっちゃうけど・・・。」
一人で考えながらしゃべり通していたは
そう結論つけて宮田に意見を求めた。
そして宮田は・・・・。
「ああ・・・別にそれで良いぞ・・・。」
と、承諾した。
ジムが一番妥当だろうと・・・。
「良い!?それじゃああたし夜少し遅くまで
ジムの部屋使わせてもらえるか許可取ってくるから!」
「ああ・・・・。」
「じゃあ練習の邪魔しちゃってごめんね!」
そう言うとはてってけと八木の所か
会長のいると思われる事務室に走っていった。
「・・・・・・・・・。」
そして宮田は練習に戻る準備をしながらそんなの背中を少し見つめていた・・・・。
「八木さん!お願いします!!」
そしてここは事務室。
事務室には八木がいたのでは練習が終わった後、
部屋を勉強を教えてもらうため、貸して欲しい。と頼んだ。
八木の答えは・・・。
「うーん・・僕としては大丈夫だけど、やっぱり会長に聞いてみないとね。
会長もうすぐ一歩君のロードワークから帰ってくるから聞いてみな。」
会長に聞け。と言うことだった。
「あ・・・はい。わかりました。すいません。」
それでも笑顔で答えてくれた八木にも有難う御座います。
と笑顔で返し、事務室を後にした・・・。
「失礼しましたー・・。」
そして事務室を出て、皆が練習しているリングのある部屋にが戻る・・・。
(会長帰ってくるまで仕事してよ・・・。)
そしてそう思った時だった・・。
「はぁはぁ・・・・戻りました!」
一歩がジムに帰ってきた。
ということは!
「戻ったぞ・・・。」
「会長!」
は原付バイクのヘルメットを持ち、ジムに戻ってきた会長にすぐさま飛びついた。
「な、なんじゃ・・・。」
会長は少したじろぐ・・・。
「会長・・・実はお願いがありまして・・・・。」
とは必死な眼で話し出した・・・。
「勉強するからジムの部屋を貸して欲しい?」
「はい!お願いします!」
の言葉に会長は・・・。
「・・・・・そんなの誰かの家でやれい!」
そう言われた。
はう・・・とたじろぎながらも・・。
「・・・・いや・・でも・・宮田君の練習時間とかさいてもらうわけにはいかないし・・・。
宮田君の練習の邪魔になったら駄目でしょう!!会長も困りますよね!
だから一番迷惑かからないのジムなんです!ただ、静かに勉強するだけですから!!!
お願いします会長!!!他に教えてもらえる人いなくて!
成績悪くなったらあたし親にバイト辞めさせられちゃうかもしれないんです!!!」
と、言った。
因みには「成績落ちたら〜」などと親に言われたことは無い。
しかし、一般的な「成績が落ちればバイトを辞めさす。」という
事を瞬時に思いつき口にした。
まぁ、実際成績が落ちればも何かしら言われるだろう。
そんな嘘のような本当のような言葉が・・・決め手になった。
「ぬ・・・それは・・・・・。」
少し困る・・・。と会長は思った。
するとそこに・・・・・。
「か、会長・・・僕からもお願いします・・。」
「ん?」
「僕も・・・成績が少しあれで・・・さんの承諾が降りれば
一緒に宮田君に教えてもらおうかな〜・・って・・。」
一歩は、あは・・・と言う。
一歩君!!とは味方が増えて喜んだ。
そして頼み込む。
「会長!お願いします!会長や八木さんが帰るまでの間だけでも良いんです!!」
の必死のお願いに会長は・・・・・。
「・・・・・仕方ないのぉ・・・良いじゃろう・・・。」
はぁ、とため息をつくと許可をおろした。
「本当ですか!有難う御座います〜〜!!!!やったね!一歩君!!」
「うん!会長!有難う御座います!!!」
二人はわぁ!と喜び合う。
しかし。
「分かったから小僧は練習に!は仕事に戻れい!」
「「は、はい!!」」
会長にそう言われると、二人は慌てて自分のする事へと戻って行った。
そしてその日の練習後・・・・。
「あ、宮田君。」
「・・・・・・・。」
髪をタオルで拭きながらシャワー室から出てきた宮田を、
廊下見つけたは背後から声をかけた。
宮田は無言で振り返った。
(おう!シャワー上がり!)
とはしっとりと濡れた艶やかな黒髪と、
その髪からしたたる水気やしっとりとした肌や
タオルで髪を拭いている宮田にうふふ。と思いながら話しかける。
「あ、あのね。会長から許可が下りて、あたしが次のバイトの日の
明後日の練習終了後に、いつもビデオ見てる部屋で勉強して良い。て
許可がおりたんだけど・・・・・都合大丈夫?」
「・・・・・ああ。」
宮田は手短に答えた。
「そっか!良かった!」
は嬉しそうに笑う。
「・・・・・・・・。」
宮田はそんなに少しうつむいた。
そしてふと思った。
ジムで皆が帰った後に、ジムの一室で勉強をに教える・・・。
・・・・・・・・・・
そういえば・・良く考えると・・・・
二人っきり・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
宮田は少し焦りながら沈黙した。
これは少しやばいか・・・・?
宮田はふと思う。
何がやばいんだ!
しかし、次の瞬間自分で自分を否定する。
ただ勉強を教えるだけだ!何言ってんだ!!
そしてそう心の中で叫んだ。
そうだ!勉強を・・・・!!!
と、宮田が思ったときだった・・・。
「あ、それでね、一歩君も一緒に教えて欲しいんだって。」
宮田は柄もなく、ガクッと崩れそうになった。
「・・・・・・・幕之内・・・・?」
「うん・・一歩君も数学出来なくてさ・・・
一緒に教えて欲しいってさっき言われたんだけど・・良い?」
は宮田の機嫌を伺いながら言う。
「あ・・・・ああ・・。」
そして宮田はそう答えた。
「そっか!有難う!じゃあ明後日にね!!!」
そう言うとはてってけと行ってしまった・・・。
(幕之内も一緒か・・・・。)
良かったんだか悪かったんだか・・・・・・・。
「!」
宮田は一瞬そんなことを考えていた自分に焦った。
(ああもう!!!)
そして宮田はもう考えるな!!!
と頭を振ると、はぁ・・とため息をつき、帰宅の準備に取り掛かった。
宮田は段々自分が自分らしくなくなるのを感じていた・・・・・・。
続。
2003/09/29....