背中の体温。













「こんばんはー。」


「おお、よう来たな。武士なら部屋におるで。」


「あ、はい、お邪魔します。」



は連絡もなしに千堂の家を訪れた。
そして、おばあさんに挨拶をして千堂の部屋へと入る。


ガラッ。



「なんや、ばあちゃん。」


まさかが来てるとは思わない千堂は
布団に寝っ転がって雑誌を読みながら顔は雑誌のままそう言った。



「・・・・っ・・千堂さーーーん!!!」



ボスン!!!!



「ぐお!!!!」



は千堂の背中にダイブした。



「は!?な、なんややんけ!なんやお前!びっくりしたわあ!!」



千堂は突然の事に慌てふためく。


「う〜・・・千堂さーん・・・。」


は千堂の背中にへばりつく。


「・・・まーた何かあったんかい。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


実を言うとこんなような事は今回が初めてではない。
何か辛いときがあるとはこうやってやってきて、
千堂にへばりついた。




「・・・・・・気がすんだら離してな。」




そんなに千堂は、はぁ。とため息をつくと、
頭をぽんぽんと叩き、また雑誌に顔を戻すのだった。





そしては優しい温かい千堂の背中の体温を感じるのだった・・・・・・・。














終。


2005/08/24....