青春少年、千堂武士。
それは突然の事で・・・・・。
「でー、ここがxになるわけやん・・。」
「あー・・・。」
「ちょっと聞いてるん!?千堂さん!!!」
「聞いとる聞いとる・・・。」
只今お昼も終わり昼休み。
本来ならばこの時間は寝ているはずの千堂は今、
に数学を教えてもらっていた・・・。
それは千堂の成績がヤバイため、数学教師に
「あいつに勉強教えられるのはさんだけや!頼む!!!」
とが頼まれたからだ・・・。
そんなこんなでが教えているのだが・・・。
「・・・・・・・・・。」
千堂はいまいちうわのそらである・・・・。
「・・・・はぁ・・・・・。」
そんな千堂にがため息をついていると・・・。
ブブブブブ。
と、机の上が振動した。
二人の視線がその振動する物へ向く。
「あ、メールや。」
振動していたのはの携帯。
そしては携帯を開く。
「あっはっは。馬鹿やなー、あいつ。」
と、メールを見るとは笑った。
「あいつって誰や・・・・・。」
と千堂が何気なくつぶやくと・・・・。
「ああ、彼氏や。」
とは答えた。
ガタッ!
と、千堂は椅子からずり落ちそうになった。
そして目を点にして言った。
「お前・・・・彼氏おってん・・・・・?」
「うん、おるよ。年上の彼氏や〜。」
そんな千堂の言葉にはさらりと返した。
「・・・・・・・・そか・・・・・・・。」
そしてそう言われた千堂は・・・・・。
「すまん!わい帰るわ!!」
ガタッと机の上の物を片し、バタバタと帰路へ付こうとした。
「はぁ?ちょお、今、勉強してんやで。しかもまだ授業あるで?」
「ジムやジム・・・今日予定あるねん!」
「そか・・・・ならしゃあないな、また明日なー。」
「・・・・・・・・・おう。」
最後の言葉を、千堂は鞄を担ぎながら振り返りもせず小声で言った。
に彼氏がおった。
おった。
おったんやって。
千堂は行くあてもなくふらふらと河川敷を歩きながら思いに耽っていた・・。
ジムというのは当然嘘である。
あの場は・・・・ああするしかなかった・・・。
というか、したかった・・・・・・とりあえず逃げたかった・・・。
頭が混乱して・・・・何が何だかわからなくて・・・・・。
に彼氏がいたのだ。
あんなやつにまさか彼氏などいないと思っていたが・・・。
年上の彼氏が・・・・・・。
その事実を知って・・・・・・・。
千堂武士は今、複雑な物を心に抱えていた・・・・・・。
「・・・・・・はぁ〜。」
千堂はとりあえず土手に座り込み、ない知恵をしぼって考えた。
に彼氏がおった。
そいでわいはわけもわからず学校から逃げてきた。
なんでや?
それはなんだか頭が真っ白になってじっとしてはいられず・・・。
を見ていると何だかわけの分からない気持ちがわいてきて・・・・。
何やこの気持ち・・・・・。
ショック・・・・・・・・・・ちゅうやつやも・・・・。
ショック・・・・・・つーことは・・・・・・・。
・・・・・わい・・・・わい・・・あいつの・・・・事・・・・・・・・・。
「武士ーーー!!!はよ起きんかーーー!!!」
「ほわぁぁあぁ!!!」
「・・・・へっ?へっ?」
千堂は辺りを見渡した・・・。
そこは千堂の部屋。
自分は布団の上で枕を抱え、正座していた・・・・・・。
「・・・・・・・・・夢・・?」
と、千堂がきょとんとしていると・・・。
「こら!武士!はよしないと遅刻するで!!!」
と、千堂の祖母がスパーンとふすまを開け叫んだ。
「・・・・夢・・・・夢・・・。」
それでもなお、千堂が呆然としていると・・・。
「たーーーけしーーーー!!!」
祖母はおぼんで千堂の頭を殴った。
「っ・・・た〜!!!何やばーちゃんわかっとるわ!!!仕度するよって!!!」
「わかりゃええんじゃ・・はよせい、ご飯冷めてまうわ・・・。」
そして祖母は部屋からいなくなった・・・。
「はぁ〜・・・・・・。」
そして千堂は部屋で一人ため息をつく・・・。
(なんや夢やってん・・・・・あれ・・・・・・。)
そしてぼりぼりと頭をかいた。
そして千堂は、ほっとした。
だが。
(そうやな・・・よく考えればあいつ関西弁やったもんな・・・。
って、ちょお待てや・・・・あれは夢やけど・・・・・・・・。)
千堂は夢の中の自分の心境を思い出した。
「わい・・・・・・わい・・・・・・・・・。」
そして真っ赤になった。
「たーーーーーけしーーーーー!!!」
「おわぁ!!!わかっとるわ!今行く!!今行く!!!」
そう叫びながら千堂は急いで着替えるのだった。
(ああ!!どないしよ!今日どんな顔しておうたらええねん!!!)
そして青春真っ只中の青少年、千堂武士は悩むのだった。
終。
2003/11/11....