留守番電話にご注意を。
【前編】
それは、いつものように鷹村の部屋へやってきた時のことだった・・・。
「おじゃましま〜すっと。」
は誰も居ない鷹村の部屋へ入ってそう言った。
鷹村は今日はジムで、ジムのバイトが休みのは部屋へ先に入り、
夕飯を作るのがほぼ日課のようになっていた。
「・・・・・・・・・・・・・。」
そしてはあるものを見つめ、ぴっとボタンを押した・・・・。
【あんた寝てる間に何したのよ!訴えてやるから!】
【最低!この馬鹿!!!】
【もう二度と会わないんだから!!!】
「・・・・・・・・・はぁ・・・。」
はため息をついてうなだれる。
鷹村はと付き合いだしたが、相変わらず女遊びはやめなかった。
としては複雑な気持ちだが、自分が一番だとは言われてるしわかっているので、
苦情電話ばかりだったので、気にしていなかった。
だが・・・。
【あ、今日は楽しかったです。また会って下さいね。】
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
いつものように留守電を聞きながら部屋をまず片付けていたの手が止まった。
今のは?
はきゅるると留守電を巻き戻し、も一度聞いた。
【今日は楽しかったです。】
「・・・・・・・・・・・・・。」
はしばらく電話の前に座り込んでいた。
「おれ〜のパンチはダイナマイト〜♪っと、おう、来てたか。」
しばらくして鷹村が部屋へ帰ってきた・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・。」
はすくっと立ち上がると鞄を持ち鷹村と顔を合わせず、
鷹村の横を通り部屋を出ようとした。
「おい!」
しかし鷹村に腕をつかまれた・・・。
「・・・・・・・・・っ・・。」
その時鷹村が見たのは、眼にいっぱいの涙をためた、
鷹村に怒りを表したの顔をだった。
はバッと鷹村の腕を払い、走って部屋を出て行った。
「お、おい!!」
鷹村は訳が分からず玄関からの名前を叫ぶしかなかった。
「なんだよ・・・・・。」
そして一人つぶやくのだった・・・。
続。
2005/08/20....