オレンジジュース。













『鷹村さん!』



「!」



鳥がさえずる早朝・・・鷹村はの声で目を覚ました。


「・・・・・・。」


しかし、起き上がっても、そこにの姿はない・・・。

そう、夢か、起きる寸前の脳内で響いたの自分を呼ぶ声だった。


鷹村は、ほんの少しぼうっとすると、
着替えてロードワークに出た。






「ハッハッハッ・・・・。」



いつの頃からか変わった、ロードワークのコース。

前のコースより遠いが、鷹村は朝だけ、毎朝一人でこのコースを走る。


そして、いつもの自動販売機でオレンジジュースを買うと、



「・・・おはようさん。」



折り返しの場所で、鷹村は今日もオレンジジュースを、
コンッと、墓石の上に置いた。


墓石に彫られた名は、『家』。



墓石の上には、大量のオレンジジュース・・・・。


「・・・また明日な・・・。」


そして鷹村は伏し目がちに、
何とも言えない表情でそう声をかけると、
フードをかぶり、その場を去る。



あの頃から変わった、鷹村のロードワークコース。


もうの声を、聞くことはできない・・・・。





終。



なんとなく浮かんだので書きましたが、
BADENDパターンと思ってください。^^;
何パターンもある終わりの一つです。


2023/05/15...