認識。













「はぁ・・・はぁ・・・。」




「お、宮田〜、ロードワークお疲れさん〜♪」




「・・・・・・っす・・。」





ロードワークから帰ってきた宮田は声をかけて来た青木に
少し頭を下げながらいつも通りの態度でそのままロッカー室へと向かった。















「はぁ・・・。」





そしてガチャっとドアを開けると・・・。









「あ、宮田君お疲れー。」








が部屋の中でベンチに座りながらバリバリとポテトチップスを食べていた。




「・・・・・・・・・・・。」




宮田は何だか部屋の中のその光景に何も言えず黙っていた。
すると。



「あ、あたし今、休憩なの。」



はバリバリと菓子を食べながらそう答えた。
ちょっと小腹が空いちゃってね〜。とは言う。



「・・・そうか・・・。」



と、宮田はどうでも良さそうに答え、自分のロッカーを開ける。
そして上着を脱いだり汗を拭いたりしていると・・・・。







「・・・・・・やっぱり楽だね〜・・。」





がつぶやきだした。





「・・・・・・・何がだ・・。」





宮田は最近と仲が良いので適当に返してあげた。





「・・・・ん〜・・・。」




は宮田の問いに少し言うのをためらった。


宮田がその間に飲み物を飲んでいると・・・。


まぁ、良いか。とは言った。





「いや、ノーブラがね。」





と。









「ゴフッ!!!!!」









宮田は思わず飲んでいた物を吹き出した。






「げっほ!ごほ!!!!」





そしてげほげほと咳をする。
どうやら気管に入ったらしい・・・。





「あーあ、宮田君汚いなー・・。」




は平然とバリバリと菓子を食べながら宮田に言った。





「なっ・・・・・・・。」




お前のせいだろっ!てか、何言ってんだ!



と、宮田が思ってを見ると・・・。







「いやーさー・・・あたしこの間しばらくつけずに居たのねー。
そしたら何か楽で楽で・・・・・・。」






は宮田の事を気にせず淡々と頼んでもないのに語る。
宮田は正直やめて欲しいと思う。



「そしたら何かそれが癖になって、最近、ノーブラが多いのよ・・・。」



「っ・・・・・・。」



だから・・・・と宮田が少し赤くなりながら俯くと・・・。





「因みに今も・・・・・・・・。」





が言い出した。









ガタン!







と、宮田がロッカーに手をぶつけを見て赤くなりながらぎょっとした眼で見た。












「・・・・・・・なーんて。そんな訳ないじゃない。」






はそんな宮田を見て、にぃ・・と人の悪い笑みをした。





「なっ・・・!」




お前なぁ!!!と、宮田が言おうとすると。




「外出る時にノーブラな訳ないじゃーん。」



ははは。とは足をぶらぶらさせ菓子を食べながら言った。


宮田をからかえてとても楽しそうだ・・・・・。








こいつはどこぞのおばさんか・・・・・。


年頃の女がこんな事を平然と・・・・・。







と、宮田が思っていると・・・。












「ノーブラがどうしたって〜?」










ガチャッと、鷹村が部屋に入ってきた。






「はわっ!!!た、鷹村さん!!!!!」





と、途端にの顔が真っ赤になり慌てだした。







「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」






宮田はのその反応に疑問を抱く。








「何だ?今日ノーブラなのか〜?」






鷹村は、あーん?とに、にやにやと笑いかけながら近づいてきた。



「そ、そんな訳ないじゃないですか!!!」



はやっぱ聞かれてたか!!と、焦りながら言う。










ちょっと待て。

俺には自分から平気で話して来たのに

鷹村さんへのその反応は何だ。







宮田は鷹村とを見ながら思う。







鷹村さんに聞かれたら真っ赤になって・・・・。

まぁ、それが通常の反応だ。

男に対する・・・・。




て事は何か?







俺は男と認識されてないのか・・・・・・・・?









宮田は思いに耽っていた。

だから目の前の光景も見てたが見えていなかった。



「ん〜、見た目じゃやっぱわかんねぇな〜・・・どれ触ってみっか。」



と、鷹村はずんずんに近づいて行った。





「ぎゃ!ぎゃー!!何見てるんですか!てかマジでつけてますよ!!!
てか触るって何!?犯罪ですよ!?訴えますよ!?」




そんなどんどん近づいてくる鷹村には真っ赤になりながら
見られてると思う胸を片手で庇いながら部屋の奥へ奥へと逃げる。





「あーん?訴えられるもんなら訴えてみろ。その前に写真撮りまくってその写真で脅してやる。」




鷹村はそんな事を言い出した。


何言ってんだこの人ーーー!!!


は思いながら後ずさりするが、もう背後は壁だった。



「フフフ・・・・。」



と、鷹村は両手を前へ持ってきてワキワキと動かす。


「!」


その時は閃いた。




「!」




そう、鷹村に自分から抱きついたのだ。



「あ!てめぇ抱きつきやがったな!!!それじゃあ乳揉めねぇじゃねぇか!!!」



鷹村は言う。

そう、抱きついてしまえば危険は大きいが
抱きついている限り胸には触れない。




乳とか言うな!


揉むとか言うな!!!




はそう思いながら次の作戦に出た。








「宮田くーーーん!!!助けてーーー!!!」






宮田へのヘルプである。


この作戦は宮田がいなくては成功しない。



しかし、肝心の宮田は・・・・・・・。











「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」









こっちを見ているが見ていない。



眼がいっている・・・・・・・・・・・。





「!」




これにはは焦った。





「み!宮田君!?宮田くーーん!!何処行ってんの!?戻ってきて!!!」





そして助けてくれ!!!



と、宮田に叫んだ。






「!」






すると宮田は、はっとし、何処からか戻ってきた。




「あ!てめぇ!また宮田に逃げやがって!!!!」




そしてそんな鷹村の言葉と目の前の現状に宮田は状況を把握した。






「鷹村さん・・・・それ位にしないと会長に言い付けますよ・・・。」




そして宮田は鷹村と、鷹村に必死に抱きついてるの元へ行き、
はぁ・・と溜息をつきながら二人を剥がした。



「有難う〜!宮田君!」



そしては、さっ!と宮田の背後に逃げる。









「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」








宮田はそんなの態度にさっきの疑問をまた繰り返していた・・。
























俺は・・・・・一体こいつにどう思われているんだろう・・・・・・。












終。


2004/03/03....