夏の注意報。
それは6月のある初夏の日だった。
「今日から夏服おっけーか〜もう暑いもんな〜。」
その日から夏服・冬服両方着て良いようになったは、
気候が気候のため、今日は夏服を着ていた。
登校する人のほとんどが夏服で、夏の到来を感じていた。
すると・・・
「おはよーさーん!」
とは背後から鞄で背中を殴られた。
「いった・・・・。」
こんな事をするのは一人しかいない。
「もう!千堂さんそれやめてくださいって言ったでしょ!」
とが怒りながら振り返ると・・・・・。
「細かいこと気にすんなや〜。」
そこには笑顔の千堂がいた。
いたのだが・・・。
いつもと違う・・・・。
そう、夏服を着ていたのだった。
たちの学校は、男子は冬は学ラン、夏は半袖の白いYシャツと黒いズボンだった。
その夏の格好をしていたのだ・・・・・・。
だから何だ。
と、言いたいだろうがそれは見た人にしかわからない・・。
ちょっとした衝撃だった。
半袖から伸びる筋肉のついた逞しい腕。
Yシャツのボタンを少し多めに開けている為
ちらちら見える首筋&鎖骨。
そして白いYシャツの為、
肌が少し透けていてなんとも言えない透け具合・・・・。
要するにヤバかった。
は鼻血が出ないか心配だった。
なんとか釘付けになっている千堂の夏服姿から注意をそらそうとは話しかけた。
「千堂さんも夏服着てきたんですねー。」
は少しにやついた顔で言う。
「おう、初日やし、白いシャツ着てきてやったわ。」
千堂はそう言う。
「え?男子はずっと白シャツですよ?」
とが答えると千堂は言った。
「こんなんずっと着てられるかい。次からはTシャツや。」
へっと千堂は言う。
「そうなんですか・・・。」
ちょっと残念・・・とは思う。
でも、Tシャツで黒い学生鞄に黒いズボンな千堂さんも良いな・・・。
と、にやついた。
「あー・・それにしても今日は暑いのぉ・・・かなわんわ。」
千堂はそう言いながら着ている白シャツを空気の通るように
バタバタ前後に動かした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
お願いです。お願いですからこれ以上私をにやけさせないで下さい。
は前後に動かすシャツの間から見える千堂の胸や腹を見て、
神様にそう願ったのであった・・・・・・・・。
これから先が思いやられる夏の日だった・・・・。
終。
2005/07/17....