何か。













入門してきた時から何か引っ掛かっていた。


何かが気になっていた。


どこかが気になる。


なんだろう。


なんだろう・・・・。









「・・・・あの、なんすかさん。」





モップの柄に両手を乗せて顎を乗せ、じーっと見つめていた
帰宅準備をしていた板垣に声をかけられた。




「んー・・・・何かねぇ・・・。」



はそう答える。



「何がですか?じっと見られると・・何か気になるんですけど。」



板垣は苦笑いをしながら答えた。





「あ!!!」




そこでは叫んだ。



「へ?」



びっくりした板垣は少したじろぎながらの叫びに反応した。




「そうか・・・そうかそうか。」




は満面の笑みで頷いてこう言った。





「いやだ〜、あたし板垣君の事好きになっちゃうかも〜。」




うふふふふ・・・と。





「は?」


板垣はわけがわからずだが、一応嬉しそうに少し顔を赤らめていた・・・・。



背後に忍び寄る大きな影に気付かずに・・・・・・。










そうだ・・・・。


入門してきた時から気になっていたのは・・。


髪の色とか・・。


目とか・・・。


パーツが似てたんだ・・・・。










遠い異国のあの人に・・・・・・・・・。












終。


2005/03/23....