いつもの事。













「・・・・・・・・。」


それは鷹村が部屋で雑誌を読みながらテレビを聞き流してる時だった・・・・。



ドンドンドンドンドン!!!





「うおっ!」


鷹村は突然の力強い・・というか思いっきりなドアのノックの音にビビる。


「・・・んだよ誰だよ・・・・。」


と、思いながら起きあがり玄関へと行く。
その間も思いっきりドアを叩く音は続いている・・。


そんなうるさい音に鷹村はドアを空けて叫んだ。




「うるっせぇな!聞こえてるんだ・・・!!」




よ。と、言おうとした瞬間にドスッと腹に何かがダイブした。






「・・・・・・・・・・お前か・・・。」





鷹村は、はぁ・・・と、飽きれた顔をしてため息をついた・・・。



「おらおら、取り合えず中入れ、今日はどうした。」



鷹村はを抱えたままズリズリとひきずり、そしてパタンと、ドアを閉めると・・・。




「・・・・う〜〜〜・・・・鷹村さん〜〜〜〜〜〜〜・・・。」



が涙声を発した。

もちろん鷹村の腹に顔を押し付けたまま。



「取り合えず部屋行くから一緒に歩けよ。」


「・・・・・・。」



鷹村はもう慣れっこなので、
いつもの様にを腹に抱えたまま、畳の部屋へと移動した。












「で・・・今日はどうした。」



鷹村は畳の部屋に入り、座り、何時もの様に背中に
へばりついているに話しかけながら
自分は雑誌を読みつつ聞いた。


と付き合い始めて分かった事・・・。
何か泣きたい事や辛い事がある時、
はこうして鷹村に抱きつきにやってくる。

最初の頃、なんだなんだヤりてぇのか?と、
そんな流れに持って行こうかとしたら、
が凄い顔をしたので、それ以来、
そういう風には持ち込まないようにしている。



はただ、鷹村に抱きつきたいだけらしい・・・。


だから抱きつかせてやる・・・。


そして話を聞いて欲しかったら聞いてやる・・。


そんな好きな感じにさせていた・・・。





そうすれば・・・。





「・・・鷹村さん・・・思いっきり抱きしめて下さい・・・。」





から言葉を発する。


「ああ〜?」


そして鷹村がしゃあねぇなぁ・・。と、
思いっきり・・では無いが、
少し強く抱きしめてやると・・・。



もぎゅう・・と抱きついてくる。



それが少し嬉しかったりもする。







「・・・・・もう良いか?」



そしてしばらくすると。





「有難う御座いました・・・・てか聞いてよ鷹村さん!あいつったらね!!!」





バッ!と顔を上げ、マシンガンのように話し出す。
怒りながら・・・・・。



「あー・・あー・・。」



そして鷹村はそれを聞き流すのだった。


「ちょっと!聞き流さないで下さいよーーー!!!」


そしてが叫ぶ。


これがが落ちこんだ時の何時ものパターンだった。








(こんだけ好きにさせてんのはお前だけだかんな・・・。)









と、鷹村は思うのだった・・・。



まぁ、この後、鷹村はそれなりの報酬を頂くが・・・・・。












終。


2004/12/01....