儚。













「・・・・ん・・・・・・。」









はふと眼を開いた。



薄暗い天井・・・・そして聞こえるのは隣に寝ている鷹村のうるさい寝息・・。












「・・・・・・・・・・・・・。」











は何気なく天井を見ていた。



そして部屋よりも外の方が明るい事に気付く。







「・・・・・・・・・・・・・。」






外も暗いのだが青暗い・・・・真っ暗な部屋に比べると青く光っている・・・。



そんな夜空を見ようとは起き上がった。






カラカラカラ・・・。









起き上がった場所の横がすぐ窓だったので、
は窓を開けてぼーっと夜空を見た・・・。


季節は夏少し前・・・・。


夜風が結構冷たかった・・・・。







「・・・・・・・・・・・・・・・。」







でも、空が見たくて・・・・・。



青暗く光る空が見たくて・・・・。



は只、ぼーっと起き上がった布団に座りながら窓の外の夜空を見上げた。




青く輝く空にはいくつもの星があった・・・・・・。












「何してんだよ・・・・・・・・。」










は背後から声をかけられる。


起こしちゃったか・・・と思いながらもは夜空を見続けた。







「・・・空を・・見てるんです・・・・。」





はつぶやく。






「・・・・・・寒いから閉めろ・・。」





そんなに鷹村はゴソゴソと布団に丸まりながら言った。









「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」








しかしが鷹村の声を無視し、空を眺めていると・・・。












「・・・・・・・・・・どうした。」






と、鷹村は言いながら、座っているを背後から自分と布団で包み込んだ。


「・・・・・・・・・・。」



鷹村に抱きこまれ、

は背中に感じる逞しい鷹村の胸板と、

耳元で聞こえる鷹村のいつもの声と、

前に回された逞しい腕に、

優しさと温かさを感じは、ぽすっと鷹村に寄りかかった・・・。





「夜空って・・・何か切なくなりますよね・・・・。」




は夜空を見上げながらつぶやいた。




「・・・・・・そうかぁ・・?」



と、鷹村は眠たそうにあくびをして言う。
どんな時でも鷹村は鷹村だ。



「・・・・・・・・・。」



は夜空に向かってつぶやいた。











「・・・・・・・鷹村さー・・ん・・・・大好きですよー・・・・・・。」




















「「・・・・・・・・・・・・・・。」」






その言葉に二人とも黙り込む。



「・・・・・・・・・・。」


そして鷹村が口を開いた。







「なーに言ってんだよ・・・・。」






と。


はその言葉に、フフ・・・。と笑うと思い切り鷹村に寄りかかった。






「もう寝るぞ。」





鷹村はそう言うとカラカラと窓を閉め。



を抱き込みながら布団に横になった。












「・・・・・・・・・・・・・・。」









そしては鷹村に抱きしめられた布団の中で


鷹村の腕枕と、鷹村の胸の温かさの中で眠りについた・・・。








鷹村さん・・・・大好きです・・・・・・・・。








と・・・思いながら・・・・・・・。















終。


2004/03/08....