行事は学生生活の花。02
現実は厳しくて・・・・嫌な事は重なる・・・・。
【ピーンポーンパーンポーン♪】
それは文化祭の係り決めをした日の帰りのHR前だった・・。
【生徒会よりお知らせです。各クラスの文化祭実行委員は
今日の放課後、生徒会室に集まってください。繰り返し・・・・。】
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・顔が「マジですか?」って言ってんよ・・。」
は友達にそう言われた。
「は!?何!?今、集まれとか言わなかった!?何でこんな急なの!?
さっき決めたばっかじゃん!まだ千堂さんにも係りになったって伝えてないのに!!」
は友達にまくし立てた。
そう、係りを決めたのは今日で、今の放送は係りを決めてからまだ一桁時間内・・・。
なんでこんな急に!?
とが思っていると・・・。
「それはな〜、うちのクラスがぎりぎりに決めたからや〜。」
と、委員長が横を通りながらスラ〜と言って来た。
「委員長!!!」
はその事実を聞いて叫ぶ。
「うちのクラス時間のうて、なかなか決められんでの〜、今日やっときめたんやー。
他のクラスはもうとっくにきまってんよ〜。」
と、委員長はそのまま歩きながらどんどん離れていきながら話し、最後に手を振った。
「千堂のことよろしゅうなぁ〜。」
と・・・・・・・・・。
「あの委員長・・・。」
とが握りこぶしを作ると。
「やめときぃ・・あいつはいつもああや。」
諦めろ。と友達にぽんぽん。と肩を叩かれた。
「ちゅーことで・・・。」
そしてその友達は教室の後方のある席を見る。
「頑張れや、千堂起こして係りのこと伝えて、生徒会室まで連れていくん。」
と、にっこりと笑った。何だか嬉しそうである・・・・。
そして・・・後方の席では千堂が今もなお寝ていた・・・・。
笑い事じゃないから・・・・。
は机につっぷすのだった・・・・。
そうして帰りのHRはサクサク進み・・・・。
「・・・・・・・・・。」
「スー・・・カー・・・・・。」
机で寝ている千堂の前で鞄を持ち、
難しい顔をしながら立ちすくむの姿が教室で見られる放課後になった。
(起こすのかぁ・・・起こしたらどやされるかな・・・。)
とは思う。しかしふとこれまでの事を思い出した。
転んで起こしても・・・怒らなかった・・・・。
危ないところを助けてくれた・・・・。
優しい人・・・・・。
「・・・・・・・・・・。」
は決心した。
「千・・・堂さん・・・・千堂さん・・・。」
は少し屈み、千堂に近づいて小声で言った。
「スカー・・・」
しかし、千堂起きる気配無し。
「・・・千堂さん・・・千堂さん!」
仕方が無いのでは少し声を大きくして肩を叩いた。
『・・・・・・・・。』
そして、その様子をわくわく見守るクラスメイト。
「ん・・・・・・・・んあ?」
と千堂が顔を上げた。
『起きた!起こしたぞ!!』
と、教室にいる人々が思うが。
(うっ・・・!!)
は起きたことよりも・・・・。
「・・・・・・・・・。」
うつ伏せで寝ていて、顔を上げた寝ぼけ眼なその千堂のお顔に、
しばし、心を奪われていた・・・・。
(・・・・可愛い・・・・・。)
とは、きゃ〜。とにやけながら思う。が。
「ん・・・・何や〜?・・・?」
千堂は起きて、起こしたのがだと言うことを認識した。
(は!)
そしても我に返り、話しを切り出す。
「せ、千堂さん・・・起こしてごめんなさい・・・でも、もう放課後で・・・・。」
とは話し始めた。
「おー、もう放課後か・・・せな、帰るかのー・・。」
そして千堂が伸びをしながらそう言う。
「あ!か、帰らないで下さい!!」
千堂がそう言ったのでは慌ててそう言った。
すると・・・。
「何でや。」
当然の返事が返ってきた。
「あ、あのですね・・・・。」
だからは腹を決めて言った。
「さっきの・・千堂さんが寝てる間の文化祭の話し合いで・・・
千堂さんと私・・・・文化祭の実行委員に決まってしまったん・・・です・・。」
と。
千堂の反応は・・・。
「・・・・ああ?ぶんかさいじっこういいん〜?」
というしかめっ面と不機嫌そうな声だった。
(ひぃ!!怒ってる!?)
とは冷や汗だらだらものである。
でも・・・説明をしなければ・・・。
「千堂さん寝てたんで、あたしはじゃんけんに負けて決まっちゃったんですけど・・!!」
とは慌てながらまくしたてるが・・・。
「・・・・・っかー!寝てる間に決められたんかい!!!」
と、千堂の叫びにかき消された・・・。
「!」
その声にはもとより教室にいた全員がビクッとした。
(ひー!切れる!?)
とは焦る。
が・・・・。
「・・・・はぁ・・・まぁ、寝てたんわ、わいが悪いしな・・しゃあないか・・・。」
という、ため息が聞こえてきた。
『え・・・・・・・。』
含む、クラス全員がそう思う。
「んで?なんやん?」
と、千堂はに聞く。
「あ、えっと・・・それでですね・・今から実行委員は集まらなきゃいけないんですよ・・。」
「ほんまか?かったるいなぁ〜・・・まぁ、しゃあないか・・ほな、行くで。」
と、千堂は何も入ってない鞄を持ち、席を立った。
「あ!は、はい!!!」
そしては急いで後を追った。
「・・・・・・。」
が、千堂はパタっと立ち止まる。
「?」
が突然とまった千堂に焦っていると・・。
「集まる場所・・・どこ?」
千堂はふりかえり、あは。と笑った。
「あ・・・あはっ・・生徒会室です。あたしが先、歩きますね。」
はそんな千堂に苦笑しながら先を歩き出した。
『・・・・・・・・・・・。』
そして千堂とが後にした教室は静まり返っていた・・・。
今の千堂の苦笑やに対する態度を見て・・・。
しかしそんな中で・・・・。
「やっぱり、千堂を扱えるのはさんだけやね〜。」
と、委員長だけが口にしていたのだった・・・・。
続。
2003/08/06....