誰も知らない。
【後編】
そして27日の夜・・・。
「・・・・・・・・・・。」
宮田は少し緊張していた。
今日は宮田の父も居ない。
家に上げれば二人っきり・・・・。
しかし、そんな事は・・・・・。
と、考えていると玄関の呼び鈴がなった。
「・・・・・はい・・。」
宮田は少し緊張気味に玄関を開ける・・・そこには・・。
「「「誕生日おめでとう〜宮田君〜。」」」
「・・・・こ、こんばんわ!」
「あはは・・ごめん、宮田君・・・。」
プラス鴨川3バカトリオプラス一人がいた。
「ジム終わってから宮田君家行くって口滑らしちゃったら
ついてくるってきかなくて・・ごめんね、
お父さんもいるからこれ渡したらすぐ帰るから。」
とは言うが・・・。
「・・・・・親父は今日いないから平気だ。上がってけ。」
と、宮田はため息をつきながらそう言った。
そう言うざるをえなかった・・・・・・。
「その言葉待ってました〜!」
「今日は宮田の誕生日パーティーだ!!」
そしてコンビニで買ってきたのだろう酒とつまみを持ち上げて騒ぐ3バカ・・・。
「ご、ごめんね僕まで・・・。」
そしてもじもじと話す一歩がいた・・・・・・。
そしてそれから数時間後・・・・・・・。
「宮田ー!酒ー!冷やしてんの持ってこいー!」
「なんだ〜?飲んでねぇのか?お前も飲め!」
完全に出来上がった3人がいた・・・・・。
「「「はぁ・・・・。」」」
と、残りの宮田、一歩はため息をつく。
そうこうしてると・・・・
「〜!一緒に寝ようぜ〜!」
と、珍しく酔っ払っている鷹村がを押し倒し、床にごろんと横になった。
「うわぁ!」
はいきなりの襲撃に焦りながらも冷静に対処する。
「鷹村さーん!寝るなら家帰りましょうよ。宮田君に迷惑ですよー。」
は、ははは。と、苦笑いをしながら自分の首元にある鷹村の手をゆっくりと外す。
「なんだよ、いいじゃねぇか〜。」
「鷹村さん!何、セクハラしてんですか!!!」
「ここでヤらないで下さいよ!」
最後の青木の言葉に3バカは、がはは!と笑った。
そして、鷹村が起き上がり、開放されたは
あ〜あ・・と、起き上がりながら髪を整えた。
「何かごめんね、宮田君。あたしのせいで・・・。」
そして隣に居る宮田にそう言う。
「別に・・・・。」
そんな一言の答えが返ってくるが、いつもの事なので、
は気にせずに、あ!と、何か思いついたように
ガサガサとある物をカバンから探した。
「忘れてた忘れてた・・・・はい!誕生日おめでとう!」
はそう言うと、ラッピングされた少し縦長の箱を取り出した。
「・・・・・・・サンキュ。」
宮田はいきなり渡されたプレゼントに、中身はなんだろう・・・と、思いながら受け取る。
「あ!斜めとか逆さにしないでね!取り扱いは慎重に!」
とは言う。
「あ?・・ああ・・。」
宮田は何だ?と、思いながらも返事をした。
「さて!あたしはもう帰るかな。用も済んだし。」
とは言う。
「え?ちゃん帰るの?」
すると木村がそう言った。
「はい、みなさんももう帰りましょうー。迷惑ですよ。ほら片付けて片付けて。」
そしてなんだかんだでお開きになり、皆を見送った宮田は自室に入り、ふぅ。と、ため息を吐いた。
「・・・・・・・・・・・。」
そしてからのプレゼントを部屋の中央にある
テーブルの上に置くと、がさがさと開けた。
そこに現れたのは・・・・小さなサボテンだった。
「・・・・・・・。」
宮田は、え?と思う。
そしてついていた手紙に気付き、手紙を読む。
【宮田君誕生日おめでとうー!
プレゼントなんでも良いと言われたので、
何にしようか悩んだ結果、
前に宮田君の部屋に入った時に殺風景だったので、
サボテンをプレゼントします!
枯らさないように大切にしてね〜!
水は乾いたらあげれば良いから。太陽にもあててあげてね。
ではではお誕生日おめでとう!からでした!】
宮田は手紙を読み終えると、
サボテンをプラスチックのケースから出し、
テーブルの隅に置いた。
「・・・・・・・・・・・・・。」
そして、テーブルに両手をのせ、顎を手の甲にのせると、
そのサボテンを見つめ、つん。と鉢を突っついた。
「・・・・・・・・・・・・。」
そして・・・誰も見た事がない・・・本人もそんな顔をしてるとは思わないだろう、
優しい穏やかな笑みで微笑んだのだった・・・・・。
終。
2005/08/28....