バンソウコウ。
〜木村さんの場合〜
ジムでダンボールをたたもうとしていたは
ハサミをカッター変わりにしようとして
片方の刃をダンボールのガムテープを張られた境目に。
もう片方を自分の手に握りガムテープを切ろうと力をいれた。
そんな事をすれば当然。
「あ。」
手を切るに決まってる。
切った後で「馬鹿だなぁ・・あたし・・。」
と、思う。
そんな事を思っていると
指先から血があふれた。
木村さんの場合。
「え〜っと・・・・あ!木村さん!」
は通りかかった木村に声をかけた。
「ん?何?・・って!指切ったの!?」
振りかえった木村はが胸の辺りでおさえている
指から血が溢れているのを見て、うおぅ!と叫ぶ。
「あ、はい。ちょっと切っちゃいまして。」
は、あはは。と笑う。
「それで救急箱どこか聞こうと思って。」
とが言うと・・・。
「こっちこっち!」
木村は少し慌てながらに手招きをして事務室へと入った。
「確かここに・・・・お、あった。」
そして木村は棚の上から救急箱を取り出す。
「あ、有難う御座います。」
そしてが受け取ろうとするが・・・。
「はい、そこ座って。」
と、言われた。
「え・・。」
「貼ってあげるから。」
木村は人の良さそうな笑みで言う。
「え・・いや、大丈夫ですよ。自分で貼れますから。練習戻ってください。」
は少し焦りながら手を、いいですいいです。とふる。
「良いから。片手で紙はがして貼るの結構大変でしょ?」
と、木村は言う・・・。
「・・・・・・・・。」
確かにその通りだ。
「・・・・あ・・・じゃあ・・お願いします・・・。」
とは木村が座っているベンチの隣に座った。
「消毒するからね〜。」
と、木村はティッシュを、差し出したの指の下に置いて、
そこに消毒液をかける。
「う・・あ・・・・。」
はしみたのか下を向いて声をあげた。
「ははは、しみた?」
木村は笑いながら言う。
「はい・・・消毒液なんて良いのに・・・。」
とは涙目で言う。
「駄目だよー、ちゃんと消毒しないと。」
と、木村は絆創膏を剥がしの指に貼る。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
なんだか絆創膏を人に貼ってもらう・・・。
しかも男の人に貼ってもらうというのは
微妙な感じで・・・は少しドキドキした。
「はい。出来た。」
木村はペタ。と絆創膏を貼るとそう言った。
「有難う御座いました。」
はぺこっと頭を下げながらお礼を言う。
「いえいえ。怪我しないように気を付けてね。」
木村は笑顔で救急箱を閉めながら言った。
「はい。じゃあ。」
とは事務室を出ていく・・・・・。
そして事務室に残った木村は・・・・・・・・・。
(おっしゃあ!好感度結構上がったよな・・・?)
と、一人小さくガッツポーズするのだった。
終。
2004/08/02....