バイクにご注意。
「さーて、部活部活。」
ある日の放課後。
は部室へ行くべく渡り廊下を走っていた。
「うわっ!!凄い風〜!」
と、外は突風が吹き荒れていた。
そんな中が苦労して歩いていると・・。
「あ。」
前方に見なれたバイクが一台・・。
(きゃ〜!!桑田さん来てるんだーー!)
そう、それは四ツ谷鵜の原の桑田のバイクだった。
は体育館へ急ぐべくその場を立ち去ろうとした。
が。
グラッ
前方のバイクが風に煽られ倒れそうになっている。
「うわああああ!!」
は上履きだという事には
一切目も繰れずバイクに駆け寄り
ガシッ!とハンドルを掴んだ。
が。
「おっ・・もいっっ・・・!!」
そう、バイクはとてつもなく重かった。
バイクは結構重いもので・・。
女には倒れるのを支える。なんてことは
結構できなかったりする・・。
がは頑張る。
(桑田さんのバイクだものっ!!傷付けてたまるかーーー!!!)
は力を入れて頑張る・・が。
手が痺れて来る・・。
(誰かっ・・・誰か来てーーーーーーー!!!!!)
は今にもバイクと地面に挟まりそうになりながらそう叫んだ時。
「ちゃん!?」
王子様はやってきた。
「くっ・・・わたさん・・・・。」
は最後の力を振り絞り支える。
「大丈夫!?」
桑田は急いで駆け寄りが懸命に支えていたバイクをひょいと立て直した。
(え・・・あたしがあんだけ頑張ってたのに・・。)
はそう思いながら助けられホッとする。
「何してたんだ!危ないじゃないか!!」
が、次の瞬間、突然の桑田の大声にビクッとする。
「えっ・・・と・・・通りかかったら・・バイクが倒れそうだったので・・。
傷付けちゃ駄目だな〜。と思って・・支えてたんですけど・・・。」
はしどろもどろに言う。
「そんな・・・。」
桑田はため息を吐く。
「そんな危ないことしなくていいよ。
バイク以外と重いものなんだよ・・重かったろう?
下敷きになったらどするんだよ・・。
大切なちゃんが傷ついたら俺、気が気じゃないよー。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
は固まる。
(・・・今、何と?)
は耳を疑った。
(大切って・・・え!?)
はぼっと真っ赤になる。
「それに桜井さん達にも何言われるか・・・。」
もう、桑田の言葉など頭に入ってこない。
の頭は一杯一杯だ。
(大切って・・・ええーー!?どう言う意味ですか!?桑田さーーーん!!)
終。