自然のままで・・。













「・・・・ハインの髪、綺麗〜・・・・。」







まったりと過ごしていたある日の午後。
新聞を読んでいたハインを見てはぼそっと言った。


「ん・・・?」


ハインは首をかしげる。


「ハインの髪が太陽の光にあたると綺麗にキラキラ光るの・・・綺麗だね〜・・・。」


はじーっとハインの髪を見つめながら言う。


「・・・・・ダンケシェン・・・」


少し下を向き照れるハイン。
それはに見つめられてるせいでもある。


「ジェットの髪も綺麗よね。」


は横に座っているジェットにも微笑み、言う。

「あ?」

「綺麗な赤・・とオレンジが混ざっててさ〜。
日本人だと本当に人間の髪かと疑いたくなるわ・・。」


「そうか・・?」


これまた照れるジェット。


「ジョーの髪も綺麗よね。」


そしてまたまたジョーにふる


「え・・・そうかな?」


「うん。綺麗な茶色で・・。」


にっこり微笑む




「あ〜あ・・あたしも真っ黒じゃなければな〜・・。」



は呟く。





「・・・・そうか?俺は好きだぞ。の黒髪。」




ハインはそう言いながらに微笑む。

「・・・・・え。」

その笑顔には言葉を失くす。



「黒くて艶やかで、綺麗な髪じゃないか・・」



「そうかな・・」



「ああ!日本の美人・・ヤマトナデシコって感じだぜ!」


ジェットもにこっと微笑みながら言う。


「美人・・じゃないけど・・ね。」


「僕も綺麗だと思うよ。日本人女性の奥ゆかしさを感じる・・・・」

そしてにっこりと微笑むジョー。




「自然のままが一番良いんだ・・・それが一番良いように、身体は作られているんだからな・・。」




ハインが新聞を読みながら言う。



「髪の色も自然のままが一番似合うし・・・。

眠かったら寝る。暑かったら汗をかく。

それが自分の身体に一番良いんだ・・。

無理は身体にたたるし・・・不自然な事をすれば

それを補う為のリスクが伴う・・・・俺達の身体のようにな・・。」 



サイボーグ達は月に一度メンテナンスを行う・・。
どんな小さな部品でも・・壊れていれば戦闘で死を招く・・。
それは自然の摂理に逆らった為のリスク・・・。




「だからお前は、自然でいろ・・・」





そう言うと、ハインはにっこりと微笑んだ。










終。


2002/08/19....